パックラフト

【悲報】パックラフトでダウンリバーしてたら本気で沈して死にそうになった話

2021年9月15日

えー、今回の話はTwitterでつぶやいたのみでYouTubeにはアップロードしていない内容です。

https://twitter.com/smalloutdoors14/status/1436873989574385665

なぜYouTubeにアップロードしなかったかと言えば、「初心者のくせに」とか「調子乗るな」とか辛辣なコメントが来ることに恐れおののいたため。

こもの

正味の話、辛辣コメントって思ったより傷つくんですよ。

と言うことで、今回はブログのみでお話ししたいと思います。

本気で沈して本気でビビったし、一瞬死も覚悟するくらいでした。

どんな感じだったか、どうすれば良かったのかなど装備も含めて、これからパックラフトを始める!始めたい!という方には見てもらいたい内容です。※経験者の方はスルーしてくださいね。

パックラフトと瀬

パックラフトの特徴

パックラフトは基本的には川を下る(ダウンリバー)遊びが多いと思います。

それは、パックラフトの構造的な理由から。

パックラフトは喫水と呼ばれる、水面から下に沈んでいる部分がほとんどありません。

パックラフトを水に浮かべただけだと喫水は無いに等しいです。人が乗ることでその重みでデッキが沈んだ分が水面下にある程度。

全てが水面に浮かんでいる状態なので浮力が大きく、特にパックラフトは船底がフラットで幅広いので非常に安定性があります。

したがって、そう簡単にはひっくり返ることはありません。

ただし、風や流れにはめっぽう弱いです。

船底が水を切る構造になっていないので風が吹けば簡単にその方向に流されますし、流れがある場合も同様です。

直進性がないこともデメリットの一つです。

ただ、その喫水がないことを生かしてパックラフトは膝下程度の浅瀬でも艇を進めることができるんです!

あとはゴム素材で作られたシンプルな構造なので、非常に軽く持ち運びが楽という部分もメリットです。

パックラフトの良い点

  • そう簡単にはひっくり返らない
  • 浅瀬でも進んでいける
  • めちゃくちゃ軽い!

パックラフトの注意点

  • 風と流れに弱い(海では使用しない)
  • スピードが出ない

瀬って何?

」というは簡単に言えば、川の流れが激しい場所のこと。

白い波が立つので「ホワイトウォーター」とも呼ばれます。

なぜ瀬ができるかというのは簡単で、川の流れが岩などの障害物にぶつかることで流れが不規則に変化するため。

岩が水面より上に見えていることもあれば姿が見えない場合もあります。流れが速くなると川底にある大きな岩でも流れに変化(対流)が生じて大きな波が生まれます。

また、岩による影響は流れの変化だけでなく川の流れに高低差を作ることで落ち込みを作ることもあります。

「落ち込み」は、「ストッパー」や「ホール」とも呼ばれています。

このような波や落ち込みをまとめて瀬と呼ぶわけですが、パックラフトにしてもカヤックにしても楽しいのはこれらの瀬を超えていくことなんですよね。

沈からの生還(誇張あり)

とはカヌー・カヤック用語で「転覆すること」を指します。

いくら安定しているパックラフトとは言え、瀬が大きくなってくると簡単に沈してしまいます。

そして、この度初めて沈したわけですが、当初想像していた沈と現実の沈は全く別物であり、かなりビビったので注意喚起の意味でもブログに残すことにしたわけです。

こもの

沈なんてボートから落ちて流されるだけで別に大したことじゃないでしょ

沈したポイントと経緯

沈したポイントはもちろん瀬なんですが、もうちょっと細かく言えば「落ち込み」です。

その落ち込みでパックラフトが横向きになってしまい、上からの流れをデッキに受けてしまったためいとも簡単にパックラフトがひっくり返ってしまいました。

もうこの一文で全ての状況を語ったようなものですが、さらに詳しく時系列で説明しましょう。

  1. 瀬にさしかかる。
  2. いたるところにある岩で流れが上下左右に暴れている。
  3. 目標のルートに沿うようパドルで艇の向きやスピードを調整。
  4. 落ち込みに対して垂直にアプローチ。
  5. 落差の衝撃で踏ん張りがきかずに身体が艇の前に押される。
  6. 不安定になって艇が横向きになる。
  7. 落ちてくる水をデッキでもろに受けてひっくり返る。

上の流れの中で強調した5~6の部分が沈した原因です。

では、なぜ踏ん張りが効かなかったかと言うと、フットブレイスがなかったため。

フットブレイスとは、足の先に固定する足を踏ん張るためのもの。エアで膨らませるような専用品でも良いが、荷物などで代用することもある。

今回のダウンリバー前に新たに取り付けた荷物をバウに固定するロープ(パックタッチシステム)を試したくて、荷物を足元に置いてなかったんです・・・

もちろん膝でパックラフトを固定するようなシステム(サイブレイス)も元々備えていません。

要するに、パックラフトと身体がまったく一体になっていない状態だったということです。

膝を曲げて狭苦しく感じるかもしれませんが、そのくらいじゃないと危ないってことですね。

では、垂直じゃなく斜めにアプローチしたらいいんじゃないの?と思うかもしれませんが、艇が横向きになる可能性が高いので沈する可能性も高くなります。

やはりできるだけホールに対してできるだけ垂直にアプローチするのがベストなラインかなと思います。

沈の後

沈はだれしも経験することだと思うんですが、伝えたいのはその後のこと。

想像以上に痛いです。

本当に痛いです。

肌の露出はほとんどなかったのに全身傷だらけになりました。

それよりパドルスポーツの必需品であるPFD(ライフジャケット)とヘルメットの重要性を声を大にして言いたい!

こもの

当たり前のこと言うな!ってコメントは無しw

まずひっくり返ったところで身体が結構な勢いで水面にたたきつけられたんですが、その時に岩に側頭部をぶつけた衝撃がありました。

もちろんヘルメットをしてたので痛いとかはありませんでしたが、水中でしたが「まじか!?」と思ったのを覚えています。

指先じゃなくて親指左上あたりにある凹みがソレ

後でヘルメットを見たら側頭部に点の凹みが・・・

面ではなく点で衝撃を受けたんだと思われますが、ヘルメットをしてなかったらと考えるだけでも恐ろしいいです。

そこから下流に流されたんですが、瀬の中を身体一つで流されていくので、途中の岩などにぶつかりまくりました。

仰向けで足を下流に向けて流されれば良いのはわかってても、流れが複雑に変化する中で常に同じ体制を取るなんて現実は難しいです。

仰向けなので背中にはしっかり傷を負いますよ・・・

結局、両腕や背中に擦り傷と軽い打撲を負って一緒に流されてきたパックラフトにしがみつき、何とか生還することができました。

と大げさに言ってますが、流された距離は50mくらいだったので、実際は岩に1~2回ぶつかったくらいで傍から見ても大した状況には見えなかったんでしょうね

何が言いたいかと意識と実状にこれほど大きな差が生まれるほどパニックになっているってことなんですね。

パニックになってると当たり前に冷静な行動が取れません。自分では泳いで助かったつもりかもしれませんが、PFDを着用していたからこそ常に浮かんでいられただけの話。

そしてヘルメットをしていたから激突にも耐えられただけ。

教訓

死にたくなければヘルメットとPFDは絶対に装着すること!

パックラフトをするための装備

実際に沈して初めて必需品がなぜ必需品と言われるのかが分かった気がします。

最低限、必需品だけは絶対に身に着けてから遊ぶようにしましょう!

パックラフトをやるための必需品

まずはパックラフトで遊ぶためのアイテムを紹介します。

必需品としていますが、必需品以外にも準備しておいた方が良いものも書いています。

必需品

  • ヘルメット
  • PFD
  • マリンシューズ

私は、ヘルメットは自転車で使っているものを流用しています。

購入当時は見た目だけで選んだヘルメットですが、一般的な自転車用ヘルメットより側頭部や後頭部を守っているので今思えば良い選択だったなと思います。

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PFDは今使っているものがあればそれでも良いのですが、パドルスポーツ向けの方が腕周りが開放的だったり背中の浮力体が少なかったりと、考えられた作りになっているのでその方が良いかと思います。

ちなみに私が使用しているのはMTI ドラドというもの。

マリンシューズは基本的に何でも良いですが、つま先が露出していたり踵のホールドがないサンダルはやめておいた方が良いと思います。

ビーサンや裸足だけは絶対にやめましょう!

推奨品

  • パドリングウエア
  • グローブ
  • ナイフ

パドリングウエアと書いてますが、専用品は高価なのでレインウエアなどでも良いと思います。できるだけ厚手の方が沈したときに怪我はしにくいです。

とは言え、真夏は暑くて着ていられないですが、そんな時でもせめて長袖・長ズボンを着用して肌の露出を抑えることをおすすめします。

グローブは、水に濡れてふやけた手で岩などを持つと簡単に切れるのであった方が良いです。マメの防止にもなりますしね。

自転車用でも代用はできると思いますが、手のひらにクッションが入っているタイプは避けた方が良いです。

ナイフロープが岩に引っかかった時など切断するために使用しますが、正直これはお守りくらいのアイテムかなと思っています。

ナイフは銃刀法に関わりますので所持も含めて取り扱いには十分気を付けてください。

まとめ

本当は「ダウンリバーで注意すること」も書きたかったんですが、あまりに長くなりすぎるのと私自身が経験していないことまで書くのは違うかな?と思ったのでやめました。

今回書いたことはパックラフトだけじゃなく川遊びをするうえで当たり前とも言えることですが、実際になぜ必要なのかって体験しないとわからないことも多々あると思います。

体験しなくて済むなら体験しないままいられるのが一番ですよね。

でも、それは無理な話。なので体験する前にある程度理解しておいた方がいざという時にパニックにならずに済むかもしれないということで今回書かせていただきました。

楽しく安全にパックラフトを楽しみましょう!!

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